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妊活お役立ちコラム

男性妊活サプリによく入っているマカとはいったいどんな栄養素なの?

コラムイメージ写真

【監修】

江夏 徳寿:
医師、英(はなぶさ)メンズクリニック 院長。鹿児島大学医学部卒業、神戸大学大学院医学研究科卒業。生殖医療専門医。泌尿器科専門医。指導医。

二宮 英樹:
医師、データサイエンティスト。福岡県出身。東京大学医学部卒業。専攻は公衆衛生学。

阿部 裕紀:
薬剤師。東京都出身。星薬科大学薬学部卒業。専攻は薬物治療学。

※詳細プロフィールは記事の最後に記載しております。

男性妊活サプリに必ずと言ってもよいほど配合されているマカ。滋養強壮成分として名前はよく知られています。でも実際にどんな形をしているのか、どんなものなのか、あまりよく知られていません。またどんな働きをするものかも、誤解されていることが少なくないようです。今でも「精力剤でしょう?」「男の人の栄養剤よね」という声が多く聞かれるのですが、それは間違いではありませんが、正解とも言い難いのです。
マカは、単純に「精力剤」で片付けられてしまうようなものではありません。非常に豊かな栄養に恵まれた、貴重なものなのです。
では、日本人に名前だけよく知られている「マカ」について、詳しくご紹介していきましょう。

マカにはアミノ酸やミネラルが豊富に含まれている

マカはペルー原産のアブラナ科の植物です。見た目はカブのような形です。でもゴツゴツしていて、日本でよく見る白くて柔らかなカブとはかなり違っています。上に生えている葉の部分もシャキッとしたものではありません。なんとなくモシャモシャとしていて、「これが滋養強壮にいいの?」と疑問が湧いてくるような見た目です。
でも、マカは驚くほど多くの栄養素を含んでいます。完全栄養食とも呼ばれるほど、必須アミノ酸を含む多くのアミノ酸やミネラルなどに富んでいるのです。アミノ酸は必須アミノ酸9種類をはじめ18種類のアミノ酸が多く含まれています。アミノ酸はタンパク質を構成する成分です。必須アミノ酸は人が生きていく上で欠かせないにも関わらず、体内で合成できないアミノ酸です。そのため食べ物から得る必要があるのです。
またアミノ酸はバランスよく摂取しなければうまく機能しません。しかしマカにはたくさんのアミノ酸が豊富に含まれているので、完全栄養食と呼ばれているのです。
またミネラルは亜鉛をはじめ、アルギニンやセレン、アスパラギン酸、鉄分・カルシウムなどが豊富です。さらに脂肪酸・ビタミンB群、そしてアブラナ科の植物に多いベンジルグルコシノレートという成分も豊富です。
それでは、マカに含まれている成分についてご紹介していきます。

亜鉛

亜鉛はアメリカでセックスミネラルと呼ばれているほど、男性ホルモンや造精機能に大きく関わるミネラルです。精液に非常に多く含まれており、精液中の亜鉛濃度が高いほど精子の数が多いことが分かっています。精液は精子と大きく関係しており、精液中に亜鉛や次にご紹介するアルギニンなどが高濃度に含まれるほど、その影響を受けて精子の数や運動率が高まります。
亜鉛不足にならないことで精液中の亜鉛濃度を一定以上に保つことができれば、精子の質も上がってくると言えますね。一般には牡蠣や肉類に多く含まれると言われていますが、マカにも多く、 マカ100gに対して7.93mg含まれています。

アルギニン

アルギニンは、亜鉛と同様精液に多く含まれるで、アミノ酸の一種です。アルギニンを摂取することで精液量が増えると考えられています。
またアルギニンは成長ホルモンを刺激して、細胞分裂を促します。精子も精子のもとになる精原細胞の分裂が促され、たくさん作られるようになります。精子の全体量が増えることで、運動量の高い精子が生まれる数も高くなることが期待できます。またアルギニン自体に精子の運動率を高める作用もあります。
さらに血行を促進させる効果があるため、勃起をサポートしてくれます。しっかりと精液を射精できる硬度を保つことができると、より多くの精子を送り出すことができるのです。 マカには100g中0.61g含まれています。

セレン

セレンはミネラルの一種です。抗酸化作用もあります。セレンは人体に必要な量と欠乏量、過剰量のバランスが難しいミネラルです。できるだけ食べ物から摂取することがおすすめなのですが、その含有量は土壌によって異なり、欠乏してしまう土地もあります。
体内ではタンパク質に組み込まれて、ビタミンCやビタミンEとともに抗酸化物質として力を発揮します。マカにはバランスよく含まれており、欠乏による精子減少や前立腺ガンのリスクを減らすと考えられています。

アスパラギン酸

新陳代謝を促したり、タンパク質合成を促したりする働きを持ちます。「元気の源」とよく呼ばれていますが、男性の疲労回復や滋養強壮に関わっています。マカには100g中 0.67g含まれています。

ベンジルグルコシノレート

ベンジルグルコシノレートは、キャベツやブロッコリーなどアブラナ科の植物に含まれる成分で、同じ仲間のマカにも豊富に含まれています。
ベンジルグルコシノレートは体内で代謝されることで、男性ホルモンであるテストステロンを増加させるために働くという研究が進んでいます。ラットを使った実験では、若いラットにはマカを与えただけでもテストステロンがアップすることがわかっています。
また老齢のラットも、マカを始めアブラナ科に含まれる酵素と摂取することで、テストステロンが増加すると考えられています。
このほかにも代謝・エネルギー生成を行うクエン酸サイクルには欠かすことのできないビタミンB群をはじめ、男性の精子量を増やす働きが期待される自然のステロイド成分などが含まれています。

マカの原産地ペルーにはなんと「フニン」という地域がある

実は、マカの原産地であるペルーには「フニン」という県があります。名前は「フニン」なのですが、マカ栽培のメッカとされるボンボン高原に位置しています。そしてそのフニンこそ、まさにマカの栽培に最適と言われているんです。とても不思議な一致ですよね。
フニンのあるボンボン高原は、富士山よりも高い標高4000メートルから5000メートルという高地です。平地に住む人は、降り立っただけで高山病になるような場所です。どこまでも荒野が広がるような土地で、標高が非常に高いため紫外線が強く、朝晩の温度差が極めて大きく、一般の植物栽培には向きません。だからこそ、マカの聖地としてふさわしい場所なのです。マカは強い紫外線から身を守るために、大地の栄養素をぎゅっとその身に貯めこんで高い密度で成長します。
マカという植物は平地でも育てることができるのですが、そうすると密度が低く、大きいけれど軽いカブに育ってしまうそうです。厳しい環境下だからこそ、すべての栄養を高濃度でため込み、濃縮して育つことができるのです。
マカを一度育てると、その土地は何年もの間使えなくなるそうです。それほどマカは大地の栄養素をすべて吸い取って成長します。さらに高原の自然な風と太陽にさらされて天日干しされ、水分が飛ぶ代わりに成分が濃くなります。そしてパウダーに加工され、不妊や体力の減退に悩む多くの人々の食卓へと供給されているのです。
その昔、ペルーにスペインの軍隊が進攻してきたとき、この高原の標高の高さに順応できなかった軍馬が、まったく繁殖しなくなってしまったそうです。そのとき現地の人が勧めてくれたのが「マカの葉」です。マカの葉を食べた軍馬はとても元気になり、仔馬も無事生まれるようになりました。当時のスペイン軍の人々は、アンデスの人々について「子どもの数が多く、成人になると背の高い人が多い」と評しているそうです。
厳しい環境下にも関わらず、子どももたくさん生まれすらりと成長する人々が多いことも、性ホルモンや成長ホルモンに影響を与えるマカを食べる習慣があったからと考えられています。
マカの聖地、「フニン」。そこは不妊ではなく、不妊改善・妊活の聖地ともなり得る土地と言えそうですね。

マカを食べることで冷え性改善や美肌が期待できる?

マカをサプリメントなどで摂取することで、多く含まれているアミノ酸やビタミンB群、抗酸化物質がたくさん摂取できます。
実は男性ホルモンや精子の質を高め、男性の精力をアップするだけではありません。マカには女性にとって嬉しい作用もたくさんあると考えられているのです。マカは男性ホルモンだけでなく、女性ホルモンのバランスを整えてくれます。女性ホルモンは、とてもセンシティブな存在です。
ちょっとしたストレスや体調不良、自律神経の乱れや加齢によってすぐにバランスが崩れてしまいます。特に更年期は顕著ですよね。そんな女性ホルモンの乱れを緩和し、ホルモンバランスの乱れからくる不定愁訴(はっきりした原因がわからないめまいや肩こり等の不調)などの体調不良にもアプローチしてくれると考えられています。
男性妊活にも大活躍する血行促進効果は、女性の冷え性にもよい影響を与えてくれます。下半身の冷えは不妊の大敵です。
またオメガ3脂肪酸が含まれているため、血液サラサラ作用や血流促進作用なども期待できます。ストレスを緩和したり、ストレスに強い身体を作ったりするためにも働くため、多くのストレスを抱える女性にとっても嬉しいですよね。
細胞分裂やエネルギー生成、代謝をサポートする作用は、新陳代謝、つまり素肌や髪などのターンオーバーにも影響を及ぼします。ビタミンB群は肌や粘膜の健康を保つために非常に重要な成分で、ビタミンCやビタミンEは抗酸化作用で老化を招く活性酸素と闘います。
妊活をしながら美肌も保ててしまう……そんな夢のような力を秘めているマカは、女性にも試していただきたい健康食品なのです。

マカが知られるようになったのは2000年頃

アンデス地方では古来マカが薬用の野菜として知られ、親しまれてきました。でも多くの人が知るところとなり、日本で人気が出たのは2000年ごろのことです。
最初は男性の精力剤成分として、「植物性、自然派のバイアグラ」なんて呼ばれることもありました。たしかに血流促進や精力アップといった働きをもつため、男性の精力剤成分としてとても役立つのですが、これまでの間に多くの研究が進みました。
マカには男性を性的に元気にするだけではなく、もっともっとたくさんの効果効能を秘めた成分が含まれていることが次々に解明されるようになったのです。

・胃がんなどがんの治療
・免疫力アップ
・認知症の予防
・コレステロール抑制
・自律神経の正常化
・脳神経、特に記憶力や集中力の改善
・冷え性やむくみの改善
・眼精疲労改善
・肩こりや腰痛の改善

男性・女性の妊活に関するお悩み以外に、ざっと挙げただけでもこれだけの働きを持っているのではないかと考えられ、現在さかんに研究が続けられています。

現在では多くのマカ加工食品が販売されている

現在では、マカは精力増強食品としてだけでなく、さまざまなサプリメントや栄養ドリンクなどに加工して販売されています。マカといってもさまざまあり、中には中国で栽培されたものや、日本で栽培されたものなどを使用しているものもあります。
ペルーのマカは、先ほどもご紹介したように、土壌の栄養を根こそぎ吸い上げて、薄い空気の中強い紫外線を浴びることで栄養をぎゅっと蓄えます。その強さは、マカを一度栽培した土地は、何年も休ませなければ耕地として使用できないほど。大地の栄養をすべてマカ自身の中に詰め込んでしまうのです。
また植物は紫外線や極端な温度差など、外的な刺激から身を守るためにさまざまな成分を自分で作り出します。ブルーベリーのアントシアニンやお茶のカテキン、トマトのリコピンなどが知られていますが、マカも同様です。ボンボン高原のフニンという、厳しい環境にある場所で育ったからこそ、素晴らしい底力を持つマカになれるのです。


男性の精子は、やがて受精卵の一部となります。大切なDNA情報を卵子に届け、はじめてひとつの生命となるのです。受精卵は10月10日を経て、赤ちゃんとしてこの世に誕生します。妊活をしていた年月もすべて、赤ちゃんの中に息づく「命」です。そう考えれば、妊活中は厳選された安全なものを選びたいですよね。すでに、「父親」としての使命はスタートしているのです。
マイシードは不妊治療で大変有名な英ウィメンズクリニックでも取り扱っています。さらに多くの妊活雑誌でも人気男性サプリとして紹介されました。また綾野剛さんや星野源さんなどが出演し、多くの人々に感動を届けたドラマ『コウノドリ』の撮影にも、マイシードを生み出したベビーライフ研究所は協力しています。
我が子とともに歩む人生を願う方々のために開発されたマイシード。有機マカ配合サプリでおすすめの商品です。

【この記事の監修】

江夏 徳寿(えなつ のりとし)

医師、英(はなぶさ)メンズクリニック 院長。鹿児島大学医学部卒業、神戸大学大学院医学研究科卒業。生殖医療専門医。泌尿器科専門医。指導医。
大学卒業後、済生会福岡総合病院にて研修医として従事。その後亀田総合病院にて泌尿器科後期研修医プログラムを終了し、より専門的な分野を学ぶために神戸大学附属病院へ転職。
男性不妊を専門として臨床経験を積む傍ら、神戸大学大学院へ進学し研究にも従事した。
大学院卒業後は神戸大学にて教鞭をとりつつ、泌尿器科全般の臨床に従事し、腹腔鏡手術の技術認定医も取得。
神戸医療センター西市民病院副医長を経て、専門分野をより深く極めるために英ウィメンズクリニックへ就職。
男性不妊に留まらず、不妊をトータルで診療するために、婦人科診療も行っている。

二宮 英樹(にのみや ひでき)

医師、データサイエンティスト。福岡県出身。東京大学医学部卒業。専攻は公衆衛生学。
東京大学医学部卒業後、関西医科大学枚方病院、セレオ八王子メディカルクリニックなどで診療に従事。薬や手術に頼るだけではなく、コミュニケーションや触れ合いを活かした診療をモットーに患者との対話を重視する一方、データサイエンティストという異色の肩書きを持ち、医療技術や医薬品などの有効性について原典にあたり、評価手法やデータの有効性について常に確認を欠かさない。
地域包括ケア研究所にて医療局長を務め、医療者として地域社会のひとりひとりのための医療や正しい知識の普及活動に従事している。これまでヘルスケアメディアを通じて、正しく、分かりやすい健康情報の発信に携わってきており、医療や健康は一人ひとりの個人差がとても大きいため、個人にあわせた情報を記事で発信することの難しさを実感。情報を丁寧に紐解くことで、自分にあった正しい情報が分かるような発信を心がけている。

阿部 裕紀(あべ ひろき)

薬剤師。東京都出身。星薬科大学薬学部卒業。専攻は薬物治療学。
現在、化粧品会社に製造責任者という立場で品質管理などに携わる傍ら、薬に頼らないセルフケア(予防)を追求し、啓蒙活動を行う。ドラッグストアでの勤務経験を活かし、ライフスタイルに合わせた健康食品やサプリメントのアドバイスなども行う。 個人的には、薬はあまり好きではなく、自然なもの(食品に近いもの)で身体の不調を治すことを常に考え、アドバイスを行っている。

【本記事の執筆者】

ベビーライフ研究所編集部

ベビーライフ研究所編集部
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