- 妊活
- 医療従事者監修
妊活ゼリー(ジェル)の妊娠率への影響や不妊治療中の使用について
本記事の監修者
藤本 彩巴(ふじもと あやは)
胚培養士。宮城県出身。
山形大学農学部食料生命環境学科卒業。
妊活の手助けとして注目されている、妊活ゼリー。
その妊活ゼリー(ローション)は潤滑ゼリーやジェルなど市販のものと合わせて、妊娠率へ影響するのか気になるところですね。
今回は、妊活ゼリーの妊娠率への影響や不妊治療中の使用などについて説明します。
妊活ゼリー(妊活ジェル)とは?他のジェルとの違い
妊活ゼリーは通常性交渉などで用いられる潤滑剤とは異なり、精子のはたらきを阻害しない成分になっています。
たとえば通常の潤滑剤は粘度が高いものが多く、精子の動きが悪くなってしまうのに対し、妊活ゼリーは精子の動きやすい粘度がしっかりと考えられて設計されています。
また、衛生面もメリットが多く、抗菌作用が強いことで精子を殺してしまわないよう設計されているほか、膣内の環境を整える効果があります。
このように、妊活ゼリーには他のジェルと比べて、妊活に適した様々な効果が備わっているのです。
詳しくはこちらの記事をご覧ください。
↓↓【新しい妊活スタイル】シリンジ法・タイミング法のキット↓↓
市販潤滑剤の妊娠率への影響について論文解説
先ほど紹介した通り、市販の膣潤滑剤では精子の運動性に悪影響を与えることが、試験管内での実験では示されています。
では、実際の夫婦生活での潤滑剤の使用は自然妊娠能力にどのような影響を与えるのでしょう。2つの論文をご紹介いたします。
※紹介する論文は潤滑ジェルの論文です。妊娠を目的として開発された者ではなく、性交痛対策で造られたジェルなので、多少妊活ジェルとは異なりますが、性交痛を緩和させる潤滑機能の面として同様の仕様のジェルです。
論文①Anne Z Steiner, et al. Obstet Gynecol. 2012. DOI: 10.1097/AOG.0b013e31825b87ae
この研究の目的は、市販の膣潤滑剤が性行為中の妊娠能力に影響を与えるかを調べることでした。
参加者は30~44歳の妊娠を希望する不妊歴のない女性で、膣潤滑剤使用に関するアンケートに回答し、最大6か月間妊娠検査を行いました。
結果として、参加者の25%が妊娠を試みる間に膣潤滑剤を使用していることがわかりました。
日記データによると、女性の57%は潤滑剤を使用せず、29%は時々使用し、14%は頻繁に使用していました。
妊娠可能期間中に潤滑剤を使用した女性は、使用しなかった女性と同等の妊娠可能性を示しました。
研究結果から、潤滑剤は性行為中にカップルによって一般的に使用されており、妊娠の可能性を低下させるわけではないことが分かりました。
潤滑剤を使っても大きな問題はないようです。
論文②K A McInerney, et al. BJOG. 2018. DOI: 10.1111/1471-0528.15218
この研究は、デンマークと北アメリカの合計6,467人の18~49歳の避妊や不妊治療を行っていない女性を対象に、潤滑剤の使用が妊娠までの期間とどの程度関連しているかを調査しました。
参加者は、妊娠するまでの12か月間、隔月アンケートに回答しました。
結果:参加者の17.5%が潤滑剤使用を報告し、最も一般的なのは「水ベース/pH調整」をしていないものでした。
潤滑剤を使用しない場合と比較して、水ベース/pH調整をしていない潤滑剤使用では妊娠可能性が1.02倍、水ベース/pH調整をした「妊活に適した」潤滑剤使用では1.01倍でした。
オイルベースの潤滑剤使用では1.23倍、シリコンベースの潤滑剤使用では1.27倍でした。水ベース/pH調整をしていない潤滑剤を使用した場合、使用しない場合と比べても妊娠のしやすさに変化はみられませんでした。
不妊治療中の妊活ゼリー(妊活ジェル)の使用について
妊活ゼリーは不妊治療中でも使用して大丈夫なの?と思った方もいると思います。
具体的に、不妊治療中は使用しないほうが良いというデータは確認できませんでした。
不妊治療において性交渉を伴うものは「タイミング法」という妊娠しやすい時期を狙って性交渉を行う方法ですが、タイミング法は精子のコンディションもとても重要です。
せっかくタイミングに合わせて性交渉を行っても、通常の潤滑剤を使うことで精子の動きが悪くなってはあまり意味がありません。
そのため、不妊治療中の性交渉において潤滑剤の使用を検討する場合は、通常のものではなく妊活ゼリーのほうが適していると思われます。
まずはかかりつけの医師と相談し、使用するかの検討をしましょう。
【監修医師】妊活ゼリーについての私見
妊活中の悩みのひとつに「性交痛」があり、それがストレスでセックスレスになるご夫婦は少なくありません。
食事内容や生活環境を改善することで、潤いやすい身体に整えていくことは可能ですが、長い目で見る必要があります。なので、「今どうにかしたいんです!」という方にとってもおすすめなのが”妊活ゼリー”です。
性交痛のストレス軽減だけでなく、妊娠のサポートにもつながるアイテムなので、通常の潤滑ゼリーを使用している方は、ぜひ一度試してみてほしいですね。
また、今まで使ったことがない方は”ラブトイ”として、マンネリ解消アイテムとして楽しみながら使ってみるのもおすすめですよ♪
妊活ゼリー使用例紹介(meetaうるるジェル)
ここで妊活ゼリーの具体的な使い方について「meetaうるるジェル」という商品を例に紹介します。
まずは使用の前に手・指を清潔にします。
妊活ゼリーがからだに優しい成分であっても、手に雑菌等が残っている場合は塗布する際に一緒に入ってしまう可能性があるため注意しましょう。
その後、適量を指先に取り、局部の必要な部位に塗布します。
meetaうるるジェルはノンアルコールの商品のため、普段アルコールで肌が荒れてしまう方でも、塗布の際に安心して使用することができます。
meetaうるるジェルが選ばれている理由
このmeetaうるるジェルですが、妊活ゼリーの中でも多くの方から選ばれている商品でもあります。
ここではその理由についてまとめていきます。
meetaうるるジェルは、タイミング法での性交渉時やシリンジ法に取り組む際に、快適で安心なサポートを提供することを目指して開発された商品です。
具体的な項目は以下の通りです。
1.精子の活動を妨げない水溶性(粘度調整)
2.精子に適したph値
3.善玉菌の活動をサポート(乳酸菌発酵乳エキス)
4.うるおい成分配合(ヒアルロン酸・コラーゲン)
5.肌に優しいノンアルコール
このように、妊活ゼリーの紹介の項目であったはたらきがしっかりと含まれており、性交渉の際のみならず、デリケートゾーンのデイリーケアにも使用することができます。
多くのはたらきがあることから、妊活のサポートアイテムとして多くの方から注目されているのです。
まとめ
普通の潤滑剤については知っていても、妊活に特化したものがあるとは知らなかった方も多いのではないでしょうか。
妊活ゼリーには、妊活のサポートになる要素が多く含まれており注目が集まっています。
妊活中の性交渉は、長く続くと負担に感じてしまうことも多いですが、妊活ゼリーのような手助けになるアイテムを使うことでスムーズに進めることができるかと思います。
パートナーとお互いの負担を軽減するためにも、ぜひ妊活ゼリーの使用を検討してみてください。
本記事の執筆者
ベビーライフ研究所編集部
ベビーライフ研究所では、妊活に取り組む多くのご夫婦に向けたタイミング法キットや栄養補給サプリメント等の商品を取り扱っています。
私たちが長年培ってきた妊活の知識や経験を活かして、より多くの方に正しい情報を発信いたします。
お得なクーポンを随時配信!
本記事の監修者
藤本 彩巴(ふじもと あやは)
胚培養士。宮城県出身。
山形大学農学部食料生命環境学科卒業。
生殖補助医療胚培養士資格、体外受精コーディネーター資格を取得。生殖細胞の操作以外にも、患者様夫婦とお話をする機会があり、その際、不要な治療を続けているご夫婦が多いことに気がつき、現在は食事・運動・睡眠の見直しを促す発信をしている。不妊治療はあくまでサポートであり、対処療法に過ぎないため、本来の身体の機能を最大限発揮できるようなポイントを、ご本人の生活に寄り添った内容でお届けしている。