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シリンジ法で産み分けは可能?女の子、男の子それぞれの方法を解説
本記事の監修者
藤本 彩巴(ふじもと あやは)
胚培養士。宮城県出身。
山形大学農学部食料生命環境学科卒業。
妊活中の方の中には、生まれてくる子は男の子がいいな…などと具体的に授かりたい性別がある方も多くいらっしゃいます。
男女どちらかの性別の子供を希望するカップルが、実際に産めるよう妊活を進めることを「産み分け」と言います。
ではこの産み分けは実際に可能なのでしょうか?
今回は産み分けについて、そのメカニズムからシリンジ法では可能なのかなど、詳しく解説していきます。
一般的な産み分けのしくみ
では産み分けとは具体的に何なのか、そのしくみについて見ていきましょう。
まず、子供の性別の決まり方ですが、性別は受精した際の精子のX染色体またはY染色体と、卵子のX染色体の組み合わせによって決まります。
この染色体の組み合わせが「XX」だと女の子、「XY」だと男の子になります。
そのうち男の子になるY染色体は酸性環境に弱く、女の子になるX染色体は酸性に強い特性を持っており、産み分けはこの特性を活かすことで、望んだ性別を産むことを目指します。
また、シリンジ法は自然妊娠と同じメカニズムのため、同じように特性を活かすことが可能となっています。
シリンジ法で産み分けをする方法-女の子編-
ここからはシリンジ法で産み分けをする方法について解説していきます。
最初にシリンジ法について簡単に解説していきます。
シリンジ法とは、男性がマスターベーションで採取した精液を、シリンジという針のない注射器のようなものを使って、排卵期に女性の膣内に注入するという方法です。
これは性交渉をしなくても妊娠を目指せる方法ですが、あくまでも自然妊娠と同じメカニズムで妊娠を目指すものです。(シリンジ法について詳しく知りたい方はこちらの記事でご確認ください。)
そのため、精子や子宮に異常がなく、自然妊娠が可能なカップルに向けた妊娠方法となっています。
産み分けはあくまで女性の膣内環境などを利用したもののため、「シリンジ法単体」での産み分けではないのでご注意ください。
ピンクゼリーを併用する
産み分けを手助けするものの中に、産み分けゼリーというものがあります。
産み分けゼリーとは、膣内環境の酸性・アルカリ性を人為的に調整することで希望の性別を産み分けやすくするものです。
このゼリーのうち、女の子を産み分けやすくするのが、ピンクゼリーです。
ピンクゼリーは弱酸性のため、酸性に強くアルカリ性に弱いX染色体に適した膣内環境に調節します。
シリンジ法と併用する場合、シリンジ法を行う前に膣内に塗布する形で使用しましょう。
排卵日の2日前にシリンジ法を実施する
女性の膣内環境は、排卵日が近づくとアルカリ性に傾く特徴があります。
そのため、自身の排卵日を排卵日検査薬などで把握し、アルカリ性の傾きがまだ少ない2日前にシリンジ法を実施することで、女の子を産み分けやすくなります。
シリンジ法で産み分けをする方法-男の子編-
次に、男の子を産み分ける方法について見ていきましょう。
グリーンゼリーを併用する
先ほど紹介したピンクゼリーとは反対に、男の子を産み分けやすくするものをグリーンゼリーと言います。
グリーンゼリーは弱アルカリ性の成分のため、アルカリ性に強く酸性に弱いY染色体に適している膣内環境に調整します。
こちらも、シリンジ法を実践する前に、膣内に塗布する形で使用しましょう。
リン酸カルシウムを摂取する
リン酸カルシウムは、服用していると男の子が生まれる確率が高まるサプリメントで、産み分けに使用されています。
ですが、なぜ男の子が産み分けやすくなるのか、そのメカニズムはまだ解明されていないため、不安な方は一度医師と相談してから使用するようにしましょう。
排卵日当日にシリンジ法を実施する
男の子を産み分ける場合、排卵日当日にシリンジ法を実施することをおすすめします。
これは、男の子になるY染色体が酸性環境に弱いため、よりアルカリ性に傾いている排卵日当日にシリンジ法を実施することで、産み分けやすくする、という方法です。
シリンジ法での産み分けの成功率を上げるコツ
最後に、シリンジ法での産み分けの成功率を上げるコツについて、いくつか紹介していきます。
排卵日を正確に把握する
排卵日を正確に把握していないと、男の子を産み分けたいのに排卵日からずれてしまった、といった事態になりかねません。
そのため、クリニックでの検査などを用いて、正確な排卵日の把握をするようにしましょう。
規則正しい生活を心掛ける
生活習慣の乱れは、ホルモンバランスに影響を及ぼし、排卵周期が不安定になるなど、産み分けに影響を与えてしまう可能性があります。
健康的な妊娠を目指すためにも、普段から規則正しい生活やバランスの良い食事などを心掛けるようにしましょう。
シリンジ法を行う4〜5日前に一度射精しておく
マスターベーション等をせずに精子を溜めてしまうと、古い精子は死に、新しく作られた精子に悪影響を及ぼしてしまう可能性があります。
そのため、シリンジ法を実施するからといって、溜めすぎずに禁欲期間は2~7日を目安に射精しておくようにしましょう。
まとめ
産み分けには明確なメカニズムがありますが、それに従ったとしても確実に望んだ性別が産み分けられる、というわけではありません。
産み分けを実施する際は、しっかりと方法を理解し、間違っていないか確認したうえで取り組むように、心掛けましょう。
本記事の執筆者
ベビーライフ研究所編集部
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本記事の監修者
藤本 彩巴(ふじもと あやは)
胚培養士。宮城県出身。
山形大学農学部食料生命環境学科卒業。
生殖補助医療胚培養士資格、体外受精コーディネーター資格を取得。生殖細胞の操作以外にも、患者様夫婦とお話をする機会があり、その際、不要な治療を続けているご夫婦が多いことに気がつき、現在は食事・運動・睡眠の見直しを促す発信をしている。不妊治療はあくまでサポートであり、対処療法に過ぎないため、本来の身体の機能を最大限発揮できるようなポイントを、ご本人の生活に寄り添った内容でお届けしている。