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シリンジ法は精液が少なくても妊娠可能?無駄なく注入するコツ!
本記事の監修者
藤本 彩巴(ふじもと あやは)
胚培養士。宮城県出身。
山形大学農学部食料生命環境学科卒業。
シリンジ法は、男性がマスターベーションで採取した精液を針のない注射器のようなものを使って女性の膣内に注入するという方法です。
そのため、精液量が少ないとうまく妊娠できないのでは…?と不安になる方もいらっしゃるかもしれません。
今回はそんな方や妊活中のカップルの皆さんに向け、シリンジ法に必要な精液量や、精液を無駄なく注入するコツについてご紹介していきます。
シリンジ法に必要な精液量とは?
シリンジ法を行うにあたって必要な精液量は、1.4ml以上です。
これはWHO(世界保健機構)によって定められた精液検査の正常値で、精液量が1ml以下の場合、逆行性射精という射精時に膀胱に精子が流れてしまう病気などが疑われます。
精液量が1.4ml以下だと絶対に妊娠ができない、というわけではありませんが、やはり妊娠の確率が下がってしまう可能性があります。
また精液量が正常値であっても、そこに含まれる精子の数が少ない、精子の運動量が少ない、などの問題がある場合は妊娠が難しくなります。
このような精液・精子の状態を知るためにも、まずは病院で精液検査を行うことをおすすめします。
シリンジ法 少ない精液を無駄にせず注入するコツ
精液量が少ない場合でも、シリンジ法において無駄なく膣に注入するコツがいくつか存在します。
撥水加工の採精カップを使う
シリンジ法ではまずマスターベーションで精液を採取します。
その際に採精カップに精液を出すのですが、このカップが撥水加工ではない場合、カップに精液が残ってしまう可能性があります。
そのため多くの精液をシリンジに入れられるよう撥水加工のカップを選びましょう。
射精後10~15分置いて精液をサラサラの状態にする
射精直後の精液はゼリー状になっているため、シリンジで吸い上げづらい状態になっています。
採精カップに入った精液がサラサラになるまで待ってからシリンジで吸い上げましょう。
シリンジ内に空気を少量入れておく
シリンジで精液を吸い上げる前に、少量の空気を入れておきましょう。
空気を入れておくことで精液を残さず注入することが可能です。
腰を高くして5~10分安静にする
精液を注入した後は、精液の漏れを防ぐために安静にしましょう。
また、腰の高さをそのままにしていてもあまり漏れることはありませんが、気になる場合はクッションなどを挟み、腰を高く固定するのもおすすめです。
その他、入れ方や体勢についてのコツはこちらの記事でご確認ください。
まとめ
精液・精子は非常にデリケートなもので、その日の体調や食生活でも変化するものです。
そのため精液が少なかったり色が少し変でも、すぐに回復する場合もあります。
ですが、妊活は時間との勝負です。良いスタートを切れるよう事前の検査をしっかりと行うようにしましょう。
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本記事の執筆者
ベビーライフ研究所編集部
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本記事の監修者
藤本 彩巴(ふじもと あやは)
胚培養士。宮城県出身。
山形大学農学部食料生命環境学科卒業。
生殖補助医療胚培養士資格、体外受精コーディネーター資格を取得。生殖細胞の操作以外にも、患者様夫婦とお話をする機会があり、その際、不要な治療を続けているご夫婦が多いことに気がつき、現在は食事・運動・睡眠の見直しを促す発信をしている。不妊治療はあくまでサポートであり、対処療法に過ぎないため、本来の身体の機能を最大限発揮できるようなポイントを、ご本人の生活に寄り添った内容でお届けしている。