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【看護士監修】基礎体温の正しい測り方|妊娠している時していない時の変化の違い

コラムイメージ写真

基礎体温について、なんとなくは知っているものの、きちんとした測り方や、どうして測るのかよくわからないと思っている方はいませんか?

今回はそんな疑問について、妊娠している時としていない時の変化とともに解説していきます。

また基礎体温を測っていてもグラフの見方がわからない、ホントにやり方は合っているの?と思っている方も必見です。

基礎体温を測ることで何が分かるか

まず、基礎体温を測ることで何が分かるのでしょうか?

みなさんがよく耳にすると思うのが、排卵日の予測です。

基礎体温を毎日測り基礎体温表をつけることで、自身の低温期と高温期の周期が分かります。そこから排卵日を予測することができ、妊娠のしやすいタイミングがわかるのです。

また排卵日から14日前後で月経が始まるため、月経予定日も予測することができますが、周期が不安定な方は予測がなかなか難しい場合もあります。

この低温期と高温期は、それぞれホルモンバランスにより体調が変化する要素でもあります。

例えば低温期は卵胞ホルモンの影響で調子がよく、気分も上がりやすい時期になります。ですが反対に高温期は黄体ホルモンの影響で、むくみやニキビ、感情が不安定になることもあります。

これらをあらかじめ予想しておくことで、からだとこころの準備をしておくこともできるでしょう。

また、低温期と高温期の周期がいつもと違うなどの違和感から、婦人科疾患の早期発見にも繋がる可能性があるため、普段から付けておくことをおすすめします。

正しい測り方とよくある間違った測り方

ではその基礎体温はどのようにして測るのでしょうか?

正しい測り方に加え、よくある間違った測り方についても解説します。

いつ測るのか?正しいタイミング

まずは基礎体温を測る正しいタイミングについてです。

基礎体温とは「からだが動いていない時の体温」のことを指します。

からだを動かすと体温が上がるので、安静時の体温を測らなければなりません。そのため目覚めた直後にそのまますぐ布団の中で、からだを動かしたり食事などで体温が変動する前に測りましょう。

そして、時間のズレによる温度差をなくすため、早朝、なるべく同じ時刻に測定します。

また、0.05℃単位の細かい温度の変化を測りたいので、普通の体温計ではなく、「基礎体温計」を使用します。

スマートフォンのアプリと連動した基礎体温計では自動的に記録してくれるので、記録を忘れがちな方にはおすすめです。

測る場所は「舌下」で「口は閉じる」

続いて測る場所についてです。

正確な数値を知るために、測定は熱伝導が良い口の中で測ります。

具体的には、基礎体温計の感温部を舌の裏側の付け根に当て、基礎体温計を舌で押さえ、口を閉じたままで測ります。

検温中は口で息をしないようにしましょう。

よくある間違った測り方

ここで間違った測り方について見てみましょう。以下の例をご覧ください。

  • 普通の体温計で測っている。
  • 起きた後、からだを起こして測っている。
  • 朝トイレに行ってから測っている。
  • 婦人体温計を舌の上に乗せて測っている。
  • 検温中に口を開けている。口呼吸をしている。

これらは全て「からだが動いてない時の体温」や「舌下で測る」など正しい測り方を守っていません。

また先ほど紹介したように、基礎体温は0.05℃単位の細かい温度の変化を測るものです。

自身のからだの細かな変化を記録するためにも、しっかりと正しい方法で測るようにしましょう。

妊娠している時していない時の変化の違い

基礎体温は低温期と高温期を繰り返すとお伝えしましたが、この変化には妊娠時とそうではない時で違いがあります。

その違いはどのようなものなのでしょうか?

妊娠している時の基礎体温の変化

まずは妊娠時の基礎体温の変化についてです。

通常基礎体温は低温期と高温期を繰り返しますが、妊娠すると黄体ホルモンの影響で高温期が続きます。

この高温期が3週間続いた場合、妊娠の可能性が考えられるのです。

またそれに合わせて、月経が訪れないことも妊娠を知る兆候の1つです。

妊娠していない時の基礎体温の変化

妊娠していない場合の基礎体温の変化は、先ほど紹介したような低温期と高温期を繰り返す周期になります。

基本的には排卵日から14日前後高温期が続いたのち、月経のタイミングで低温期になる、といった形を繰り返します。

もちろん日数には個人差があるため、普段から基礎体温表をつけて、自身の周期を把握しておきましょう。

基礎体温についてよくある質問

ここで基礎体温についてよくある質問を紹介していきます。

グラフがガタガタでもだいじょうぶ?

基礎体温のグラフがガタガタだった場合、不規則な生活が原因になっていることが多く見受けられます。例えば睡眠不足や寝る時間がバラバラの場合や、食生活が乱れている場合などです。

そのためまずは、自身の生活習慣を見直して、健康的に生活を送ることを心掛けてみましょう。ですがそれでも直らない場合、無排卵や黄体機能不全などの可能性があります。

なかなか改善しない場合は、婦人科や産婦人科に相談してみましょう。

基礎体温が低いけどだいじょうぶ?

基礎体温の周期にはある程度の個人差がありますが、基礎体温自体にも個人差はあります。そのため全体的に基礎体温が低い場合でも、しっかりと低温期と高温期が分かれていればあまり問題はありません。

ですが低温期が続くような際は、やはり不規則な生活などによってホルモンバランスが崩れていることが考えられます。

また、薄着や体を冷やす食べ物ばかりを食べたりしている場合や、無理なダイエットで痩せ過ぎてしまった場合、血行が悪くなり体温が低くなることも考えられます。

3週間を過ぎても低温期が続く場合は、婦人科・産婦人科に相談しましょう。

二度寝したときはいつ測ればいいの?

基礎体温を測るタイミングは朝起きてすぐですが、たまにはそのまま二度寝してしまうこともあるでしょう。そのような場合はどうすればよいのでしょうか?

例えば夜中に目が覚めてしまった後に、再度十分な睡眠が取れていた場合は二度目の目覚め直後の計測でも大丈夫です。

基本的に睡眠が4時間未満の場合は十分に体温が下がらないため、この4時間を目安にしましょう。

もし4時間未満の場合でも、二度目の睡眠直後に測り、普段とは違うことを合わせてメモしておきましょう。

参考:二度寝したときの基礎体温の測り方|体温は上がるのかも現役医師が解説 (minerva-clinic.or.jp)

熱っぽいときはどうしたらいい?

高温期には体温が37度を超えることもあるため、人によっては熱っぽいと感じると思います。

その場合ただの高温期なのか、風邪などによる微熱なのかわかりづらいですよね?

普段から基礎体温表を付けている場合はそれに照らし合わせて、様子を見てみましょう。

しかし、妊娠の初期症状には頭痛やだるさなどもあるため、妊娠による高温期の継続の可能性も考えられます。

そういった可能性に心当たりがある場合などは、妊娠検査薬を行ってみて、陽性反応が出た場合はクリニックで診察を受けるようにしましょう。

3週間高温期が続いた場合も妊娠検査薬で確かめてみてください。

クリニックへ行くタイミングはいつかというと、最後の生理の初日から数えて5週後半~6週前半を目安にするのが一般的です。(※1)

この頃になると、赤ちゃんの心拍を確認できるようになり、正式に妊娠したと診断されるためです。(※1)公益社団法人 日本産婦人科医会「11.それは正常所見です!(初期)」

測り忘れてしまった日がある場合はどうしたらいい?

基礎体温は毎日測るもののため、測り忘れてしまうこともあるかもしれません。

多少測り忘れた日があっても、グラフにしてみた時に大体の基礎体温の流れや変化が分かれば大丈夫です。

ただし妊娠を望む方はもちろん、次回生理日の予測などにも排卵日の確定は重要となりますので、排卵日付近は測り忘れないようにしましょう。

一日だけ体温が高い(低い)のですが何故ですか?

1日だけ基礎体温に変化があった場合は、先ほど紹介したように不規則な生活の影響である可能性が高いです。

また、大きなストレスがかかったり、転職や引越しなどで環境に大きな変化があったなど、精神状態が不安定な場合も体温に変化の出る場合があります。

基礎体温表を付けていく中で、何か気がついたことがあれば普段からメモしておくことを習慣づけしておきましょう。

まとめ

基礎体温は妊娠を目指すうえでとても重要な要素ですが、細かな生活の変化でも影響の出るデリケートなものでもあります。

排卵日を的確に予測する、また妊娠を察知するためにも普段から生活習慣に気を付け、毎日基礎体温表をつけることを意識づけておきましょう。

本記事の執筆者

ベビーライフ研究所編集部

ベビーライフ研究所編集部
ベビーライフ研究所では、妊活に取り組む多くのご夫婦に向けたタイミング法キットや栄養補給サプリメント等の商品を取り扱っています。
私たちが長年培ってきた妊活の知識や経験を活かして、より多くの方に正しい情報を発信いたします。

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本記事の監修者

大石 明代(おおいし あきよ)
看護師歴17年。
正看護師。静岡県出身。
静岡県立国際関係学部卒業。
社会人経験を経て看護学校に入学。卒業後、看護師となる。
現在産婦人科クリニックに勤務。自身も不妊治療経験者。
高度生殖医療は卵子と精子を出会わせてくれる手段であり、大切なのは自身の身体の力を高めること。
言われるがままの不妊治療では心身共に疲弊し、金銭的な不安も大きくなることから、妊娠の土台となる普段からの食事や運動、睡眠、心の持ち方が大事と考え、妊娠する力を高めるための発信の他、マンツーマンでの講座や施術を行っている。

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