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シリンジ法のやり方とコツを解説!自宅で気軽にできる不妊治療

コラムイメージ写真

不妊治療と聞くと、高い・難しい・負担が大きい、といった印象を受ける方も多いのではないでしょうか。

実際に不妊治療は、種類にもよりますが高額なものが多く、1回で妊娠できる保障もないため、長く続くと経済的負担や心身への負担が大きくなってしまいます。

そんな中、近年注目されている不妊治療に「シリンジ法」というものがあります。

このシリンジ法とは、いったいどのような方法なのでしょうか?

今回は、なかなか妊娠できず悩んでいるカップルや、実際にシリンジ法に取り組んでいるカップルに向け、シリンジ法のやり方やそのコツについて詳しくまとめていきます。

シリンジ法とは

シリンジ法とは、男性がマスターベーションで採取した精液を、シリンジという針のない注射器のようなものを使って、排卵期に女性の膣内に注入する、といった方法です。

このシリンジ法は、性交渉をしなくても妊娠を目指すことができ、自宅にて簡単に行うことができる方法のため、近年注目が集まっています。

また、ほかの不妊治療に比べて安価で、1回あたり500~1,000円ほどで取り組むことができます。

そして、妊娠の過程は自然妊娠と変わらない方法です。

そのため、精子の異常や婦人科疾患がないカップル向けの不妊治療となっています。

このようなメリットや条件から、精子や卵子に異常はないが、EDなどによる挿入困難や射精障害、性交痛や性交渉自体に嫌悪感を抱くカップルに適した方法になっているのです。

シリンジ法のやり方

シリンジ法のやり方は以下の通りです。

1.精液をカップに採取する

2.精液が液状化するまで5~10分待つ

3.精液をシリンジで吸い上げる

4.シリンジを膣内に挿入し、精液を注入する

シリンジ法を行うための道具をシリンジキット(タイミング法キット)と言い、シリンジキットには精液採取用のカップ・精液注入用のシリンジが付属しています。

それぞれの使い方や注意点に注目し、シリンジ法の詳しいやり方について見ていきましょう。

精液をカップに採取する

まずは、男性がマスターベーションで精液を採取用カップに出します。

ぱかっと精液カップの間口を広げて採取しましょう。

この工程を実践するにあたって事前に注意しておきたいのが、精子の質です。

射精をせずに精子を溜めておけば、精液量が増え妊娠しやすくなると考える方もいるかもしれませんが、実は逆効果です。

これは、精子が基本的に毎日新しくつくられており、マスターベーション等をせずに精子を溜めても、古い精子は死に、生きている精子にも悪影響を及ぼしてしまうからです。

そのため精液採取の際は、精子の質を低下させないために、事前に溜めすぎないよう注意しておきましょう。具体的には禁欲期間は2~7日をおすすめいたします。

精液が液状化するまで5~10分待つ

次に、精液をシリンジで吸い上げやすい状態にするために、5~10分程度待ちます。

この際に注意したいのが、精子の乾燥です。

精子は乾燥に弱く、長時間放置すると死滅してしまいます。

精子は精液で守られているため、空気に触れたからといってすぐに死滅するようなことはありませんが、放置のし過ぎには注意が必要です。

精液をシリンジで吸い上げる

精液がサラサラになったら、ホルダーにカップを固定して精液を素早くぐぅーーっとシリンジで吸い上げましょう。

シリンジで吸い上げる際は、シリンジにカテーテルという管を付けるタイプのキットでは事前にシリンジ内に空気を少量入れておくことで、このあとの工程でカテーテルに残さず精液を注入することができます。

一体型のシリンジキットは事前に空気を入れる必要はありません。

シリンジを膣内に挿入し、精液を注入する

最後に、シリンジをする〜っと膣内に挿入し、精液を注入していきます。

シリンジをなるべく奥に挿入したほうが子宮に届きやすい、と思うかもしれませんが、妊娠率があがるなどの科学的根拠はありません。

また、無理に奥まで入れることで子宮口を傷つけてしまう可能性もあるため、自然に届く範囲での挿入を心掛けましょう。

シリンジ法の成功率を上げるコツ

最後に、シリンジ法の成功率を上げるコツをいくつか解説していきます。

クリニックで排卵日を予想してもらう

シリンジ法は自宅で簡単に行える方法ではありますが、妊娠しやすいタイミングなどを考えずに使用しても、最大限の効果は発揮することができません。

そのため基本的には、タイミング法と合わせて進めていきます。

タイミング法とは、医師に排卵日を予測してもらい、その日の前後に性交渉を行うというものです。

排卵日の予測自体は、自宅で基礎体温を測ることなどでも可能ですが、クリニックではエコー検査や血液検査をもとに予測し、タイミングを指導してくれるため、より正確です。

そのため、シリンジ法に取り組む場合は、事前にクリニックで検査を行ってから進めていきましょう。

排卵日の予測など、妊娠しやすいタイミングについてはこちらをご覧ください。

精液注入後は10分程度安静にする

シリンジによって精液を注入した後は、精液がなるべく漏れないように、10分程度横になって安静にしておきましょう。

この際、安静にしていても漏れ出してしまうことがありますが、通常の性交渉でもある程度は漏れることがありますし、これによって妊娠しづらいということもありません。

また、横になる際はどのような体勢でもかまいませんが、子宮が前屈の方は仰向け寝で、子宮が後屈の方はうつぶせ寝がおすすめと言われています。

その他のコツや、実際にシリンジキットを使っての説明などは、こちらにも掲載しております。ぜひご覧ください。

まとめ

シリンジ法は自宅で行える不妊治療であり、簡単に取り組めることが魅力です。

ですが、それゆえにその場で医師に指導してもらうこともできないため、せっかくのタイミングを逃したり、間違えて進めてしまう可能性もあります。

そのため、事前の準備や進め方をしっかりと把握してから取り組んでいきましょう。

また、クリニックでの事前検査はシリンジ法に活かせるだけでなく、自身のからだの状態を知り、妊活や不妊治療の進め方を明確にする大切な要素です。

まずはパートナーと一緒に検査を行い、適切な妊活を進めていきましょう。

本記事の執筆者

ベビーライフ研究所編集部

ベビーライフ研究所編集部
ベビーライフ研究所では、妊活に取り組む多くのご夫婦に向けたタイミング法キットや栄養補給サプリメント等の商品を取り扱っています。
私たちが長年培ってきた妊活の知識や経験を活かして、より多くの方に正しい情報を発信いたします。

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本記事の監修者

藤本 彩巴(ふじもと あやは)

藤本 彩巴(ふじもと あやは)
胚培養士。宮城県出身。
山形大学農学部食料生命環境学科卒業。
生殖補助医療胚培養士資格、体外受精コーディネーター資格を取得。生殖細胞の操作以外にも、患者様夫婦とお話をする機会があり、その際、不要な治療を続けているご夫婦が多いことに気がつき、現在は食事・運動・睡眠の見直しを促す発信をしている。不妊治療はあくまでサポートであり、対処療法に過ぎないため、本来の身体の機能を最大限発揮できるようなポイントを、ご本人の生活に寄り添った内容でお届けしている。

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