- 妊活
- 医療従事者監修
【医師監修】一番妊娠しやすい時期を知る方法:生理後何日?排卵日の予測と体の変化
本記事の監修者
藤本 彩巴(ふじもと あやは)
胚培養士。宮城県出身。
山形大学農学部食料生命環境学科卒業。
そろそろ赤ちゃんがほしいなと思った時に大切なことは”妊娠しやすい時期”と言われる「排卵日」を知ることです。
自分の排卵日を意識して予測することで、妊娠率も大きく変わってきます。
今回は、毎月一度の大事な排卵日をどうやって予測するのか、その方法やからだの変化などをご紹介します!
そのため、そろそろ赤ちゃんがほしい、妊娠するにはどのタイミングが1番良いかイマイチわからない、といった方におすすめの記事となっています。
妊娠するための条件
そもそも、妊娠するための条件とはどのようなものなのでしょうか?男性女性それぞれの条件について見てみましょう。
まず女性の卵子は、一般的に排卵後12~24時間程度が寿命と言われています。排卵された卵子は、卵管を通って子宮に向かって遡上していきます。
そして男性の精子は、外気中では数時間で死滅してしまいますが、女性の膣内では2~3日程度生き続けます。
この2つのタイミングが合い、うまく受精することで妊娠に至るのです。
そのため、排卵日を特定することは妊娠するための条件として非常に重要です。
しかし排卵日にはブレもあり、毎回確実に特定することは難しいため、そのブレも想定することが大切です。
一番妊娠しやすい時期を知る方法
次はその妊娠しやすいタイミングである排卵日を知る方法について解説していきます。
基礎体温から予測する方法
まずは基礎体温から予測する方法です。
女性が朝目覚めてすぐに舌の裏で測った体温のことを基礎体温と言い、この基礎体温を毎日記録し、グラフにしたものを基礎体温表と言います。
基礎体温表を付けることで、自身の低温期と高温期の周期がわかり、そこから排卵日を予測できる、というものです。
基礎体温の正しい測り方についてはこちらの記事をご参考にしてみてください。
生理周期から予測する方法
続いては生理周期から排卵日を予測する方法です。
生理周期には個人差がありますが、一般的は生理周期は25~38日と言われています。
そのうち、排卵されてから生理までの黄体期と呼ばれる期間の長さは、どの人も約14日間となっています。
そのため次の生理開始予定日から14日を引くことで、おおよその排卵日を予測することができる、という方法になっています。
ですがこちらは生理の周期がある程度安定している方向けの算出方法です。あくまでも参考程度に考えておきましょう。
排卵検査薬から予測する方法
最後に紹介するのが、排卵検査薬から予測する方法です。
排卵検査薬とは排卵日の兆候を予測するための検査薬のことを指し、採尿部に尿をかけることで排卵の有無を調べます。
基本的には自身の生理周期に合わせて何日か前から連続して使用しなければならないため、別の方法で自身の生理周期などをある程度把握しておく必要があります。
排卵チェッカーの種類は様々ですが、そこまで製品ごとに大きな違いはありません。
しかし日本製の排卵チェッカーはプラスチックのスティック型なのに対し、海外製のものは紙製のスティックの場合もあり、少し使いにくいこともあるため、まずは日本製のもののほうが良いかもしれません。
排卵チェッカーはドラックストアやネットでも購入することができるので、気軽に試すことが可能となっています。
妊娠しやすい時期(排卵日前後)の体の変化
妊娠しやすい時期には様々な体の変化があり、排卵日を察知する大切な要素でもあります。
その体の変化について見てみましょう。
おりもの
おりものとは、子宮頚部・子宮内膜・膣から出る酸性の分泌物のことを指します。
おりものは膣内の乾燥を防ぐ役割を持つほか、細菌類が子宮内に侵入するのを防ぐなどの役割があります。
このおりものは排卵期になると透明なゼリーのような状態になり、量も増えていきます。
また排卵後には粘り気のある黄白色のおりものに変化し、量も減ってしまうため、排卵日かどうかの判断もしやすくなります。
排卵痛
排卵痛とは、排卵日前後に卵巣のあたりでチクチクとする痛みのことを指します。
排卵痛は重い症状の場合もあれば、まったく痛みを感じない方もいらっしゃいます。
また、生理痛とは起こるメカニズムも痛みが出る時期も違うため、間違えないように注意しましょう。
妊娠しやすい時期の性交渉のタイミングと回数
ここで、妊娠しやすい時期における性交渉のタイミングや回数について考えてみましょう。
まず、先ほど紹介したように精子が女性の膣内に入った場合の寿命は2~3日です。
そして卵子の寿命が排卵後12~24時間ということを踏まえると、排卵予定日の3日前から排卵日当日を含めた5日間が妊娠しやすいタイミングと考えられます。
またアメリカ生殖医学会のデータによると、その中でも特に排卵日の2日前が妊娠しやすいと言われています。
排卵日を特定することは難しいため、回数としては排卵日の数日前から2日置き間隔で複数回性交渉をすると妊娠する確率も高まります。
妊娠しやすい人の特徴
では妊娠しやすい人の特徴とはどのようなものなのでしょうか?
まず大切なのは卵巣や子宮に異常がないことです。
年齢が若い場合や体が丈夫な方でも、卵巣や子宮に異常があっては上手く妊娠できる確率が下がってしまいます。そのため妊活に取り組む前に、一度自分の体がどのような状態なのかを調べておくことはとても大切なのです。
そのうえで、妊娠のしやすさには年齢も大きく関わってきます。これは年齢を重ねていくと卵子が劣化することなどによって妊娠率が低くなっていくからです。
もちろん若ければ若いほどいいというわけではなく、22歳前後が最も妊娠しやすい年齢になっています。
また、体の健康はもちろんのこと「心の健康」、すなわちストレスをかけすぎない、そして上手く緩和することもとても大切です。
ストレスは体に負担をかけるだけではなく、生活習慣の乱れや食生活の乱れに繋がるなど、大きな影響になりかねません。
妊娠しやすい体を作るためにも、普段から体と心の健康を心掛けるようにしておきましょう。
妊娠したかも?妊娠の兆候にはどんなものがある?
もし妊娠ができた場合、体にはどのような兆候が出てくるのでしょうか?
まずみなさんがよく聞くと思うのが生理の遅れです。
そもそも生理とは、受精卵を迎え入れるために厚くなった子宮内膜がはがれて排出される現象です。
妊娠すると受精卵が子宮内膜に着床して発育するため、この現象が無くなることが生理が遅れると言われる理由です。妊娠の兆候としてはわかりやすいものですが、元々生理周期が不安定な方は気付きにくいものでもあります。
それよりもわかりやすいのが基礎体温の高温期が続くことです。
基礎体温は基本的に低温期と高温期を繰り返しますが、妊娠すると黄体ホルモンの影響で高温期が続きます。
この高温期が3週間続いた場合妊娠の可能性が考えられるのです。
また先ほど紹介したおりものも、卵胞ホルモンと黄体ホルモンが増えることで乳白色や薄い茶色になる、量が増える、水っぽくなるなどの変化が起こります。
このほかにも体のだるさや頭痛・腰痛などの体調不良や嗅覚の変化など様々な現象が起こる可能性がありますが、症状の種類や重さは人それぞれです。
該当の症状があったり心当たりがある場合は、妊娠検査薬やクリニックでの検査を受けてみましょう。
まとめ
妊娠しやすい時期を把握するうえで大切な要素である排卵日。様々な体の変化から予測することは可能ですが、個人差があるうえに100%予測することはできません。
そのため上手くいかない場合は、普段から基礎体温表を付けておくなどしたうえで、クリニックを受診するようにしましょう。
そして自分の妊娠しやすいタイミングを見つけることで、より妊娠を目指しやすい環境づくりをしていきましょう。
本記事の執筆者
ベビーライフ研究所編集部
ベビーライフ研究所では、妊活に取り組む多くのご夫婦に向けたタイミング法キットや栄養補給サプリメント等の商品を取り扱っています。
私たちが長年培ってきた妊活の知識や経験を活かして、より多くの方に正しい情報を発信いたします。
お得なクーポンを随時配信!
本記事の監修者
藤本 彩巴(ふじもと あやは)
胚培養士。宮城県出身。
山形大学農学部食料生命環境学科卒業。
生殖補助医療胚培養士資格、体外受精コーディネーター資格を取得。生殖細胞の操作以外にも、患者様夫婦とお話をする機会があり、その際、不要な治療を続けているご夫婦が多いことに気がつき、現在は食事・運動・睡眠の見直しを促す発信をしている。不妊治療はあくまでサポートであり、対処療法に過ぎないため、本来の身体の機能を最大限発揮できるようなポイントを、ご本人の生活に寄り添った内容でお届けしている。