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35歳以上でもシリンジ法で妊娠できる?体験談や先輩ママからのアドバイス
本記事の監修者
藤本 彩巴(ふじもと あやは)
胚培養士。宮城県出身。
山形大学農学部食料生命環境学科卒業。
最近、新しい妊活の方法として話題になっているシリンジ法というものがあるのをご存じですか?
シリンジ法とは、男性がマスターベーションで採取した精液をシリンジという針のない注射器のようなものを使って、排卵期に女性の膣内に注入するという方法です。
ではこのシリンジ法を行った場合、35歳以上でも妊娠できるのでしょうか?
今回はそんな疑問や、シリンジ法を行っている年齢層、どんなふうに実践しているのかを、先輩ママの体験談やアドバイスを踏まえて見ていきます。
シリンジ法についてさらに知っておきたい方は、まずはこちらをご覧ください。
35歳以上の妊活でシリンジ法で妊娠はできるのか?
まず気になるのは、シリンジ法を行えば35歳以上でも妊娠ができるのか?という点です。
結論から申し上げますと、35歳以上でもシリンジ法を用いての妊娠は可能です。
ですが、シリンジ法での妊娠率は通常の妊娠率と同様に、年齢が上がるとともに下がっていってしまいます。
そのため、シリンジ法を行う前に、まずは自身のからだがどのような状態なのかをパートナーと検査することを優先しましょう。
シリンジ法の成功率についての詳細はこちらをご覧ください。
シリンジ法のキット購入者年齢割合
私たちベビーライフ研究所は、実際にシリンジ法のキットを購入された方々にアンケートを行いました。
その結果、シリンジ法のキットを購入した女性の年齢層は以下の通りになりました。
引用:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000007.000042557.html
最も多かったのが「30代前半(36.2%)」で、次いで「20代(25.8%)」、「30代後半(22.1%)」、「40代前半(13.5%)」、「40代後半(2.5%)」となっています。
このアンケートからわかるように、購入された方の約4割が35歳以上です。
シリンジ法の体験談
30代・40代の方からもこんな口コミがありました。
- 気持ちが上がらず顕微授精の治療をお休みしたいときに使った。
- 不妊治療の合間に併用した。
- 上の子がいてもトイレで短時間でできる。
- レスでも妊活できる。
- タイミングのプレッシャーや回数をしなくちゃというストレスから開放される。
- 肉体的負担が少ないので、忙しくても疲れててもできる。
- もともと性行為が苦手な方にもおすすめ。
- 生活のすれ違いでタイミングとれないのでダメ元でつかっていた。
- 排卵検査薬と併用で1周期5回使用した。
- 精液をしっかり出せる感覚と、奥まで入っている感じがする。
シリンジ法でうまくいくコツ
シリンジ法はシリンジ法のキットという専用の器具を使うため、使い方も少し難しいのでは?と思う方もいるかもしれません。
ですがシリンジ法のキットは、自宅で使用するため使いやすいように優しく設計されており、どなたでも簡単に使うことが可能となっています。
ここからは、シリンジ法のキットを使う上でのコツについて紹介していきます。詳しい使い方を知りたい方は、まずはこちらをご覧ください。
まず大切なのは、シリンジ法を行う前の検査です。
せっかくシリンジ法を試しても、女性は子宮や卵子、男性は精子等に異常がある場合、シリンジ法はあまり意味がありません。
また検査の結果によっては、卵管や精管などのつまりや無精子症などの病気を治す必要があるのかが分かってきます。そのため事前の検査はシリンジ法のみならず、妊活自体の進め方を判断するためにもとても大切なのです。
次のコツは、産婦人科クリニックで排卵日予想をしてもらうことです。
シリンジ法は、排卵日に合わせて妊娠を目指すタイミング法との相性が良いため、事前に排卵日を調べてから行うのがおすすめです。
そのため、クリニックで正確に排卵日を予測してもらうことで、よりスムーズにシリンジ法を進めることができるのです。
シリンジ法のキットを使うタイミングについては、こちらに詳しくまとめていますのでぜひご覧ください。
使用スケジュールのおすすめ例
ここでシリンジ法のキットの使用スケジュールについて、おすすめの例を紹介します。
シリンジ法は回数を多くすることも上手く進めるコツのため、今回は排卵日に合わせて3回使用する場合のおすすめスケジュールについて見てみましょう。
まずは、クリニックでの検査もしくは自身で基礎体温を記録しておくなどで排卵日を予測しておきます。
男性は精子を溜めすぎると劣化してしまうため、適度に出しておくことを意識しましょう。
その後、排卵日当日から数えて6日前に1度禁欲日を設けます。
そこから排卵日まで1日ごとに、シリンジ法のキットを使用する日・禁欲日と3回繰り返していきます。
禁欲日を挟むのは、一度精子を十分に溜めるためです。
もちろん最初から複数回こなすのは難しいという方は、排卵日に合わせて1回だけ使用することから慣れていくのも良いでしょう。
詳しくはこちらの画像を参考にしてみてください。
正しい注入方法
シリンジ法は、大まかに下記の3ステップで行うことができ、とても簡単です。
シリンジ法のキットによって細かな違いはありますが、基本的にはこの流れです。
もし膣へ器具を挿入する際に痛みが伴う場合は、妊活ゼリーという精子が生き延びやすい成分の潤滑ゼリーを併用することもおすすめです。
また、ピストン(シリンジ)を押し込み切ったら膣内からゆっくり抜き、精液が垂れてこないように10分程度横になって休むことも大切です。
動画にて解説も行っておりますので、ぜひこちらもご覧ください。
男性側の対策と生活習慣
男性の精子は、普段の生活習慣などの影響で劣化してしまうことがあります。
そのため、妊活に向けて男性が控えたほうが良いこと・改善するべきことについて解説していきます。
まずは適度な睡眠時間の確保です。
夜間に分泌されている睡眠誘発ホルモンのメラトニンには抗酸化作用があり、精子の劣化に繋がる酸化作用を抑えてくれます。
このメラトニンは生活リズムが崩れることによって体内時計が狂ってしまうと、分泌に悪影響が及んでしまいます。
少なすぎず、また多すぎない7~8時間の適度な睡眠を心がけるようにしましょう。
次が食生活の改善です。
例えば精子を作る機能に影響する亜鉛や、抗酸化物質であるビタミンC・Eなど、精子の質の向上に役立つ栄養素は多く存在します。
普段からすべての栄養素を意識することは難しいかもしれませんが、サプリなどを利用しながら効率よく摂取していきましょう。
そのほかの具体的な対策や男性不妊などについてはこちらから。
夫婦の協力とコミュニケーション
妊活において特に大切なのが、夫婦間のコミュニケーションです。
妊活が長く続くと、義務的になってしまったり、なかなか進まずイライラしてしまうこともあります。そんな時は、一度夫婦で妊活について話し合うことも大切です。
まずは、現状の妊活の進め方についてどう思っているのかを聞いてみましょう。
そこで例えば、性行為が負担になっているとわかった場合、一度休む期間を作ってみたり、シリンジ法など負担を軽減できる方法に切り替えるきっかけになるかもしれません。
また、コミュニケーションとは言葉を伝えるだけではありません。一緒に病院へ行く、家事の負担を減らすなど、行動で支えることもとても重要です。
妊活は夫婦二人三脚で進めていくものです。普段からコミュニケーションを多くとることを心掛け、お互い支え合い妊娠に向けて進んでいきましょう。
まとめ
シリンジ法は比較的簡単に行うことができる方法ですが、自然妊娠の場合と同様に35歳以上では若い年齢に比べて妊娠率が下がってきます。
そのためまずは、パートナーとともに自身のからだがどのような状態なのかを検査することがとても大切です。
また、妊活に向けたからだづくりを普段から習慣付けしておくことが、様々なリスクの軽減や精子の質の向上にも繋がります。
様々な妊活の方法に加えて、シリンジ法を上手く組み込み、よりよい妊活を進めていきましょう。
その他のシリンジ法キット meeta(ミータ)のよくある質問はこちら
本記事の執筆者
ベビーライフ研究所編集部
ベビーライフ研究所では、妊活に取り組む多くのご夫婦に向けたタイミング法キットや栄養補給サプリメント等の商品を取り扱っています。
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本記事の監修者
藤本 彩巴(ふじもと あやは)
胚培養士。宮城県出身。
山形大学農学部食料生命環境学科卒業。
生殖補助医療胚培養士資格、体外受精コーディネーター資格を取得。生殖細胞の操作以外にも、患者様夫婦とお話をする機会があり、その際、不要な治療を続けているご夫婦が多いことに気がつき、現在は食事・運動・睡眠の見直しを促す発信をしている。不妊治療はあくまでサポートであり、対処療法に過ぎないため、本来の身体の機能を最大限発揮できるようなポイントを、ご本人の生活に寄り添った内容でお届けしている。